オーディオブックは気になるけど、「ながら聴きでも意味あるのか」「頭に入らないのでは?」
と疑問に思う人も多いと思います。
私はこの記事をオーディオブックを聴きながら書きましたが、内容はあまり覚えていません。
「やっぱり意味ないじゃん!」と思うかもしれませんが、ブラウザバックはもう少し待ってください!
これは「文章を書く」と「話を聴く」を同時に行う場合の相性が悪いためです。
この記事では、
- 運転中の聴取を比較した研究
- 読む vs 聴くの理解をまとめた研究
- ”同時にやることの相性”を説明する理屈
の3点から、ながら聴きが意味のある形になりやすい条件を整理します。
「なんとなく不安」「なんとなく良さそう」といった感覚ではなく、
根拠にもとづいて始めるかどうか決められるので、無料体験を使うにしても後悔しにくくなります。
自分が生活のどういうシーンでオーディオブックを聴くかを照らし合わせてこの記事を読めば、ながら聴きが自分にとって意味があるかが分かります。
ながら聴きは条件を選べば意味がある
ながら聴きは条件を選べば十分意味があります。
ただし何をしながら聴くかによって理解しやすさは大きく変わるので、判断材料になる研究をもとに成立しやすい条件を整理します。
根拠1:運転中と集中して聴くのを比べた研究では「差が小さい」
医療教育ポッドキャストを使った研究で、運転(注意が分散する状況)と座って集中して聴く状況を比較した試験が報告されています。
運転しながら教育系ポッドキャストを聴いた場合でも、
机に座って“ながら要素なし”で聴いた場合と比べて、
知識テストの正答率に統計的に有意な差は出なかったというシミュレータ実験があります
(被験者:医師レジデント19名+学部生22名、直後テスト+1か月後テスト)。ただし、直後テストでは「交通要素が少ない郊外ルート」の方が「市街地ルート」よりわずかに成績が高い傾向が出ています。
(AIによる要約)
出典:Jabbari, Y. et al. “The impact of driving versus undistracted listening on podcast knowledge acquisition and retention…: A randomized, cross-over trial.” PLOS ONE, 2025
実験によって、「ながらでも、条件によっては学習が成立しうる」という根拠が示されています。
※もちろん内容の難易度や運転状況などで結果は変わり得るので万能ではありません。
根拠2:音声だけでも理解は成立する 「読む」vs「聴く」
「読む方が有利な場面」はあるものの、音声だけでも理解そのものは成立しうると考えられます。
Review of Educational Research掲載のメタ分析では、
同じ内容を「読む」場合と「聴く」場合を比べても、
全体としては差が安定して確認されたわけではありませんでした。一方で、推論(inferential)や一般的理解(general)を測るテストでは、
読むほうが有利になりやすい傾向が出ています。(AIによる要約)
出典:Clinton-Lisell, V.(2022)“Listening Ears or Reading Eyes: A Meta-Analysis of Reading and Listening Comprehension Comparisons.” Review of Educational Research.
これも「ながら最適」を直接証明するものではないですが、
音声だけでも字義理解〜要点把握レベルの理解は成立するとされています。
根拠3:ワーキングメモリ理論では、言語系と視空間系は別系統として扱う
人の頭の中には、情報を一時的に置いて処理する「作業スペース」があります。
ただしそれは1つではなく、言葉(音声・文章)を扱うスペースと、目で見た情報や位置関係を扱うスペースのように、用途が違う仕組みに分かれていると考えられています。
ワーキングメモリは、音声・言語を扱う系(phonological loop)と、視覚・空間を扱う系(visuospatial sketchpad)など、複数の下位システムに分かれると整理されます。
この枠組みでは、同時に行う作業が同じ下位システムを強く使うほど干渉が大きく、別系統中心なら干渉が小さくなりやすい、と説明できます。
そのため「音声を理解する(言語系)」×「家事・散歩などの単純作業(視空間/運動寄り)」は、読む・書く・会話しながら聴くより両立しやすい方向に位置づけられます(理論的整理)。(AIによる要約)
出典:Hitch, G. J., Allen, R. J., & Baddeley, A. D. (2024/2025). The multicomponent model of working memory fifty years on. Quarterly Journal of Experimental Psychology.
この理論では同時にやる作業が同じ種類の「頭の作業スペース」を取り合うほど、処理がぶつかってやりにくくなると考えます。
逆に使うスペースが別々に分かれている組み合わせなら、干渉は比較的小さく済むと考えられています。
音声を理解するような「言葉の処理」と、家事や散歩のような「単純な動作中心の作業」は、
読む・書く・会話のように言葉の処理を同時に重ねるケースよりも、ながら聴きが成立しやすいと整理できます。
相性がよい寄り
- 散歩など軽い運動しながら聴く
- 洗い物をしながら聴く
- 洗濯物をたたみながら聴く
- 単純な片づけをしながら聴く
相性が悪い寄り
- メールやLINEを打ちながら聴く
- 記事や本を読みながら聴く
- 文章を書きながら聴く
- 人と会話しながら聴く
成立しやすい3つの条件|ながら聴きは「条件を選べば」意味がある
ながら聴きが成立しやすい3つの条件
- 単純作業と組み合わせる
- 要点把握中心で聴く
- 注意負荷の高い場面を避ける
根拠1〜3をまとめると、ながら聴きは何でもOKではないものの、
「何をしながら」「何を聴くか」さえ選べば十分成立する――という整理になります。
- ながらでも学習が大きく崩れない例がある(運転の実験でも差が小さい)
- 音声だけでも理解はできる(読むのが常に有利、とは言えない)
- 成立しやすい条件がある(家事・散歩みたいな単純作業は相性がいい、読む・書く・会話は相性が悪い)
この3点から、ながら聴きは「何をしながら聴くか」で成否が分かれるものの、
単純作業×要点把握のように条件を揃えれば、時間を増やしつつ学習を進める手段として十分意味があります。
次に読む
迷う人 :オーディオブック無料体験の選び方|Audibleとaudiobook.jp
無料体験を始める人

